同研修会を、東京都商業教育研究会(都商研)、東京都公民科研究会(都公社研)の教諭を対象に開催しました。
講師に田中淳一氏(㈱POPS クリエイティブディレクター、コピー&シナリオライター)をお招きし、演題を「地域プロモーションの今 ~ストーリーが観光ビジネスを左右する時代へ~」としてお話いただきました。
講師に田中淳一氏(㈱POPS クリエイティブディレクター、コピー&シナリオライター)をお招きし、演題を「地域プロモーションの今 ~ストーリーが観光ビジネスを左右する時代へ~」としてお話いただきました。
概要
情報洪水の中で育ってきた10~20代のZ世代はコンテンツをスルーする能力が優れているので、届けたい情報を見てもらうためには、高度なマーケティングが必要になっている。情報の伝え方こそが勝負を決める。
地域にもマーケティング視点が必要。観光でもターゲットはZ世代で、国内旅行に対する意欲が全世代で一番高いと言われている。旅行先で地元の人と交流したいという意欲も高い。また、旅行先の様子をSNSに投稿する傾向が非常に高く、口コミの発生源になりやすい。
ニーズという視点では、いまZ世代もモノ消費よりもコト消費が増えていて体験を求めている。また音楽ライブなどのトキ消費、社会貢献などイミ消費にも関心がある世代。コトの裏側にあるストーリーがZ世代にとって関心を持つきっかけになっている。地域プロモーションでも大事なのはSNS・ネットだが、特にYouTubeのプロモーションが効果的と言われている。視聴者に有意義に時間を使ってもらうため、ユーザーに価値あるコンテンツを使ったマーケティングが必要。地域プロモ―ションでもZ世代をターゲットにしたコンテンツマーケティングが大事になっている。
地域には自然や食などいろいろな魅力はあるが、「おいしい」や「きれい」などスペックのままではなかなか人に届きにくい。野菜もそのままでは美味しさはあまり伝わらないが、ターゲットに合わせて美味しく調理、クリエイティブすることで美味しさが伝わりやすくなる。素材をそのままお皿に乗せて出すのではなくクリエイティブの力でストーリー、コンテンツにすることが大事。ストーリー化することで人々が興味を持って情報が流通しやすくなる。
【参加した教諭からの感想】
- 素材をそのまま生かすことばかりを考えていたのが、それをどうターゲットに合わせてかえていくかが大変勉強になった。
- 素材だけがそろっていても駄目なことに気づいた。
- マーケティングの現場での1番面白い所を聞けたように思う。
- 所属校のビジネスアイデアや課題研究の授業に役立つ内容だった。
- とてもわかりやすい講演で観光ビジネスの教科指導に生かしたい。