刊行物
広告法規マニュアル42号「ウェルビーイングに関する概要と実務上の留意点」
社会全体の価値観が変化し、これまで注視してこなかった課題が顕在化し、環境問題、ダイバーシティ、ジェンダーギャップ、人権など、取り組むべき課題が山積する中で、それらの課題を点でとらえるのではなく、“つまるところ、その目的はなにか?” “社会全体として何を目指しているのか?”という視点で、全体像をとらえることが肝要であると考えます。
では、社会全体として、何を目指しているのでしょうか?
それは一言でいうと「ウェルビーイングな社会」です。
持続的に人々が平和で、健康で、豊かさを実感できる社会の実現。
ひとり一人が心身だけでなく社会面においても健康で、豊かさを実感しながら今もこれからも過ごしていくために、人権やダイバーシティ、ジェンダー、貧困などの課題に向き合っていかなければなりません。
また、「経済は社会がなければ成り立たず、社会は生物圏がなければ成り立たない」といった言葉があるように、ウェルビーイングな社会の実現においては、人間だけではなく環境や生物も重要なステークホルダーであり、同時に配慮していかなければなりません。
さらには、長期的な視点に立つと、今を生きる私たちだけではなく、これからの社会の中心を担う若い世代や、まだ生まれていない将来を担う世代もステークホルダーに含まれます。
このような幅広いステークホルダーや多岐にわたる課題に対して、人間社会全体が目指す「ウェルビーイングな社会」を実現していくために、まずはウェルビーイングに関する理解を深めていただき、「多くの人に分かりやすく、より伝わりやすい表現を実現する」という広告業界のこれまでの意義を超えて、これからの広告業界、広告表現や広告活動はどのようなことに留意しながら、ウェルビーイングな社会の構築に良いインパクトを与えていけるかを考える一助になればと本ガイドラインを作成しました。
広告法規マニュアル42号「ウェルビーイングに関する概要と実務上の留意点」はじめに
(1)ウェルビーイング(Well-being)とは
(2)2つのウェルビーイング
Column 経済が拡大すれば、豊かになれるのか?
(1)物質的な豊かさだけではない、実感としての豊かさの重要性の高まり
■国際社会の動向
■国の動向
Column 日本のウェルビーイングの現在地とは?
■企業の動向
Column 企業の動き:日本版ウェルビーイングイニシアチブの発足
■消費者・生活者の動向
Column ウェルビーイング(実感値)はどのように測定されているのか?
Column サスティナビリティ(持続可能性)の概念はいつ生まれ、
どのように変遷してきたのか?
(1)消費者行動の変化
(2)エシカルマーケティングの台頭
(3)インフルエンサーの役割の重要性
(4)ウェルビーイング関連商品の市場拡大
(5)規制と倫理的配慮
Column ステークホルダーのウェルビーイングに関する最新の動き
(1)環境をウェルビーイングにする取り組み
■レインフォレスト・アライアンス認証取得支援
(2)社会をウェルビーイングにする取り組み
調和のある世界を構築するために
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